2024年11月17日

花火作りは稲作の如し


我々の花火作りは、一般人の目に付かない所で作業している。
(あえて判りやすく言えば)9月から6月まで10ヶ月間で花火を作り、そして夏に打ち上げる。


それは多くの人に理解されていない。
つまり、花火は簡単に出来ると思われているようだ。

よく開催一週間前に主催者から
『来週は天気が良さそうだから花火作ってもいいですよ』
とか、秋になると
『花火屋って冬は何してるの?工事現場とかでアルバイト?』
とか、1ヶ月前に
『なんか、見たことのない花火を作ってよ』
と、いわれる。


全て、花火工場を知らない人の純粋な言葉である。
※別にこのようなご意見をディスるつもりはありません、我々業界が閉鎖的な事が誤解を生んでいるのだと思います。。。


そこで、花火つくりを稲作に例えてみると、共通点があることに気付きます。
ただ、私は稲作をしたことがなくここで私が農家の方を誤解しているかもしれません。




稲作って、1年掛けて作業しているようです。

冬〜春に種モミから苗を育て?
品種を管理し?小さな粒から育て?
田にトラクターを入れ田を耕し?
水路の整備をし水神様を祀り?
水を引き込み?
暖かくなったら苗の植え付けして?
毎日、水の管理をし?
田植え機の修理やメンテをし?
夏が近づくと草刈りや雑草対策をし?
天気を心配しながら稲を守り?
夏は水害や台風に怯え?
イノシシ対策をし?
秋の天気を見て稲刈りをし?
コンバイの修理やメンテをし?
脱穀?もみすり?をして?
11月23日は新嘗祭?
冬は玄米を保存し?納品し?
冬は田の整備をし?害虫対策をし?
田に栄養を与え?
次の収穫の納品先に営業をかけ?
冬には次の田植えの準備を始める?
何年も掛けて失敗を重ねて新種を作る?

※経験ないのでこんな素人情報でスミマセン。


花火作りも、1年掛けて(実際はエンドレス)作っており様々な行程がありやっと花火が完成するのです。
新作花火は何年も掛けて、常に開発しているのです。

残念なことに、花火も天気や気温や湿度で生産量や品質が変わります。去年と同じものは作れないのです。
そしてすぐ作れないので、数週間〜数ヶ月掛けて完成させて、試し打ちをして、、、NGなケースもあります、
出来上がるまで判らないのが正直なところなのです。。。



そして、稲作(第一次産業)との最大の共通点は

後継者(従事者)不足なのです。


日本は食料自給率が低いのに、農業(第一次産業)に従事する人が少ないようです。
花火大会の需要は多いのに花火業界に入ってくる人も少ないのです。。。

何か共通の原因があるのではないか?
と考える秋の夜。


posted by Z隊長 at 21:14| 大分 ☁| Comment(0) | 現場 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: