花火の演出構成
例えば、スターマインと呼ばれる“時間的立体的空間構成”の演出である。
限られた(飽きさせない)時間で、花火を面的、かつ立体的に描き出す技術である。
現代の花火師は、こういった構成を考えて現場で表現する“演出家”なのである。
では、どういった事を元に構成していくか???
※私の場合
まず
@ ロケーションでの玉のチョイス
海なのか川なのか山なのか?
場所にマッチングした花火をチョイスします。
A トータル演出での主役、脇役的配分
限られたご予算から、最大限の演出をする。
数十分の花火を飽きさせないよう全体の流れを作る。
いわゆる、起承転結からのフィナーレ。
B 時には“遊び”の要素を入れる。
リラックスできるプログラムをつくる。
C 光、音、色、等を空間でうまく連動させる。
これは各演出家のこだわりになります。つまり個性がでます。
D トラブル、ハプニング時の対応策を準備する。
花火はナマモノです、気象条件で大きくかわります。
臨機応変は非常に難しいけど、即座に対応変更をできる落ち着きが必要ですね(笑)
E その他
多くの方が『花火の演出をしてみたい!』と思われているようです。。。。
しかし、例えば2,5号玉3号玉3,5号玉4号玉までの400種類(各サイズ仮に100種とします)の玉を把握できなければなりません。
そしてその400種類からロケーションにあった玉をチョイスするのです。
その400種類の燃焼時間、滞空時間、大きさ、音、等を頭に入れておかなければなりません。
効果的な色の組み合わせ、筒の配置、時間配分・・・・
そんな知識や経験があって、やっと演出構成ができるのです。
ここで気をつけなければならないのが、、、、
演出より、数量にこだわると花火の美しさが消されます。
昔のような数打ちでは演出はできないのかもしれません。
非常識な数量ありきではいい花火演出は不可能かと思われます。
つまり、演出は一朝一夕にやれるもんじゃないのです。
現代の花火師とは、演出家、空間演出家ではないだろうか。
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