2023年05月21日
花火業界の今(2023年5月)
3年間の自粛から祭り産業が一気に解禁となりました。
180度方向転換したのです。
ネットニュースでは
『開催決定!』
『通常開催!』
中には
『諸事情により開催を断念』
のような内容が毎日飛び込んできます。
そこで、気になるのが
我々花火業者、運営主催者、観客、の3者が、ほぼ4年ぶりって事で
今までのノウハウ(ハード面、ソフト面)が引き継がれず、今年の夏場所を迎える事になりそうです。
【花火製造業者】
多くの花火業者は3年間の休業で在庫(資産)を使ってしまい火薬庫が空っぽの状態(今までにない状態)じゃないでしょうか?
今、急激な需要に対応する為に花火を作っています。
日本中の花火業者が同じ行動をしているの花火の原材料が手に入らない状況が続いています。
ある製造業者は『今まで経験したことのないくらいの注文で生産が絶対追いつきません』と。
急いで作るといいモノはできません。
【花火打ち上げ業者】
花火の仕入れがやはりスムーズではないようです。
日本の花火製造メーカーが上記にような状態だし、
特に輸入品については大幅な値上がりで市場が混乱することも考えられます。
【運営主催者】
3年間の空白期間で、行政や役所の担当が全く花火の経験がないので、今まで通り、が通用しない可能性もあります。
とにかく早く準備しないと、許可申請等がスムーズに行かない事も考えられます。
※この3年間、小規模でも花火を絶やさず継続する事が必要だったかもしれません。
【観客の皆様】
4年ぶりの花火大会です。
3年間、暑い夏はあまり外出してないのではないでしょうか?
年々、暑さとゲリラ豪雨のパワーが増しています。
どうか、ご自愛ください。
【煙火打ち上げ従事者】
あれから4歳年を取りました。
その間、花火の筒を持つこともほとんど無かったと思います。
とにかく、地獄のような夏の暑さがやってきます。
いずれにせよ、急激な花火市場の変化に対応しなければならない夏になります。
その急激な需給バランスの変化は、品質と安全性に連動してしまうのです。
そういった事にならないように我々は、技術と文化を守る為出来る限りの事はやります。
2023年は非常に不安定な花火業界です、どうかご理解ください。