花火業界は今年大きな傷を負いました。
ほとんどの同業者は売り上げ8〜9割ダウンから来年の夏を迎えなければなりません。
どうなるのでしょう?
今までのやり方では生きていけないと思います。
花火大会自体を変えなければならない、我々も変わらなければならない、と思っています。
2020年の今年だからこんな事を思うのではなく、実は10年前から同じ事を思っています。
@夏の花火の短縮分散化
ある花火(75発打ち上げ)が終わった後、観客からこのようなことを言われました。
『夏は暑いからこんな3分〜5分くらいの花火を毎週やってくれ』
『夏場に30分や1時間の花火ははっきりいって“暑くて地獄や”そんな花火大会は秋とか春にするのがいい』
わかりやすい純粋な意見だと思いました。
別に花火は1年に1回しかできないわけではありませんから。
そして、花火大会が秋、冬、春開催になれば、開催時間も早くなり、
安全安心な早めの帰宅やアフター経済活動の活性化につながります。
A花火の数量表現が無くなる
今年気づいたと思います、75発の花火でも感動する。いい花火玉を使えば問題ない。と。
例えば、今まで2,000発の花火を上げてて、同じ発注金額で今年500発でも
内容は良くなるし、逆に数量が少ないほうが花火が良く見える←東北の
結果、数量は意味の無い情報と気がつく人が増えてきたのではないでしょうか?
B花火大会の有料化が加速する
花火大会のほとんどは無料です。お金はどこから?→スポンサー様からの協賛です。
※多くの人が『税金で花火を上げるんやから無料でいいやろうが』との声が聞こえてきます。。。←これだけ公共性があり市町村の重要な観光資源なのでそのような原資でもいいのではないかと激しく思います。
もし、花火を見るお客さんからアーチストライブ並みのチケット代をいただければ、、、
(例)チケット代3,000円×観客1万人=3,000万円になります。
このお金があれば花火代1,500万円 会場設営費970万円 安全対策費500万円 弁当代30万円
全て賄えます。これで秋の夜長に1時間の花火大会エキサイトライブでお一人3,000円は高いでしょうか?
C費用対効果的試算による分析
花火大会を開催するには様々な効果を期待し開催します。
開催地域にメリットのある結果を残さなければなりません。
例えば1,000万円の花火大会でどれくらいの経済効果が発生するか?
観客3万人×当日飲食消費単価2,000円=6千万円
交通費1万人×1,000円=1千万円
開催地&周辺への宿泊4,000人×5,000円=2千万円
お土産5,000人×1,000円=5百万円
アフター活動2,000人×3,000円=6百万円
SNS等での宣伝効果 ∞円 ※コレとっても大事
観光リピーター(イメージアップ) ∞円 ※コレとっても大事
1千万円の花火で開催地には軽く1億円落ちる計算です。話半分でも5千万円です。
出て行く(支払う)お金だけ計算して『花火なんか無駄遣いやん』と言っている方もいらっしゃいますが、
プラスとマイナスの数字を総合的に考えて見ましょう
但し、上記計算は夏では最大限の数字は出ない事も考えられます、
つまり、観客のニーズにあった季節ならその効果は最大限に発揮すると思われます。
【まとめ】
具体的には、花火の季節が変わる
近年は夏開催でのリスクが高まり観客のニーズは夏の花火ではないようです。
過酷な夏に開催するよりも、今のような涼しい季節の方を多くの人が望んでいるようです。
観客のニーズやリスク回避、運営効果を総合的に見直し、ベターな時期に変わるタイミングかと思います。
『夏だから花火を上げてるんじゃなくて、花火が上がってるのがたまたま夏である』
と、言ってる人がいます。
花火の季節が変わることは甲乙共にいい結果に繋がると思います。
そして、日本のすぐれた花火業者は、四季それぞれの花火演出が出来る事を知ってほしいのです。
今までの様式を変える時に
『言う事はわかるんやけど、理由がねーと変えれんのやわあ』と言われますが、、、
今がその時です。理由はたっぷりあります。
進化進歩する事が日本の花火技術を守ることになるのです。
さあ行くんだ!