2014年06月27日
花火準備の今昔物語
ある、主催者様から、こんな事を言われました。
『あんたたち、最近コンピューターで花火を揚げるけん、楽になったなぁ!』
私は答えました。『実際直接点火はほとんどなくなり、筒場はスマートになりました。そう思われるのはその通りかもしれませんが、楽にはなってません。その逆です。』と。そして現状を説明しました。
どのような事か説明いたしましょう。
【昔、無かった事務的作業として】
@演出案を検討します。点火タイミングは1/100秒単位で組み立てます。
A演出プログラムを作り、それをデータとして組み立てます。
BPCを使い専用のソフトでプログラミングします。
Cそれを点火機にDLします。
D室内で点火のシュミレーションをします。
E修正します。
F点火のシュミレーションをします。
G修正します。
【昔、無かった工場的作業として】
@演出プログラム通りの打揚火薬等を小分けします。
A発射用導火線を火工します。
B延時式の発射装置を作成します。
C出来上がったら仕分けして管理します。
【昔、無かった現場的作業として】
@ある程度の電気知識、技術が必要になります。
A配置図通りに計測して筒を置いていきます。
B計画の発射順通りの筒と玉を設置します。
C全ての筒に蓋をします。
D全ての筒の上に速火線と呼ばれる点火用導火線を取り付けます。
C速火線に電気導火線を接続します。※数十〜数百個
D全ての筒にに防炎紙を貼ります。
E電気導火線はモジュールに接続します。
F全てのモジュールを結線します。
G導通を確認します。
ここまできて、やっと打ち揚げる事ができるのです。
参考までに、10分間の花火演出に1週間くらいは時間を掛けます。