入札で、単価の安い花火屋、同金額でたくさん打ち揚げてくれる花火屋、を選択する方法があります。
しかし、それで、安全で美しい花火大会は実現されるとは言えないかもしれません。
複数社からの入札での価格競争、数量競争であれば、どこかに負担が掛かってしまいます。
花火業者の安全面、クォリティー面、技術能力、資材調達期間・・・
あっ、私自身、たま〜に入札に参加する場合があります。
その入札制度を導入されている花火大会では無茶な数量∞おどろきの低価格≠ナ競争が行われている状況に接する事もあります。
安い価格を提示することもその業者の方針かもしれませんが、どう考えてもあり得ない土俵(単価や数量)で競っている状況が見受けられます。
ちなみに、そのような状況での入札参加依頼の場合、私は『数量競争なら辞退させていただきたい!』と丁重にお断りさせていただきます。
とにかく、大前提として、見積書を提出すれば、その数量を消費しなければなりません。
それが弊害になる場合があります。
その例として、
@ 数量を重要視して、演出が疎かになる。
A 安全面に対して疎かになる。
B クォリティーの高い玉を使いにくくなる。
C その他
昔のように、花火大会で数打ちする時代は終わりました。
今、お客様が求めているのは、安全性や演出力なのです。
スターマイン○○○発って表現、数が多ければいい花火ってわけではありませんね。
数打つ事は簡単です!でもそこを求められるケースは少なくなりましたね。
大量に打ち込めば、煙はこもるし、危険度は増すし、クォリティーの高い玉は見えなくなるし・・・
何よりもこのスターマイン演出は時間的空間演出≠ナあり、複数の玉をいかに効果的に見せるか!が必要なのです。
そして、このスターマインの現象を、言葉や数字で説明することは絶対にできません。
ましてや『参考動画を見せて!』と言われても、いくら高性能のビデオカメラでも色や形や音や火薬の匂いは再現できません。
さらに、事前にネタバラシもしたくありませんのです(笑)
まぁ、『安く買いたい!』『たくさん打ち揚げてほしい!』の主催者様のお気持ちはわかります。が、もっと大切な事にも目を向けていただきたいと思います。
私の知る限り、近年、そのような、数量重視や安い価格にこだわらない主催者様が増えてきています。
こういう考え方を持っていただくと日本の花火はさらに飛躍します。
今日の格言【木を見て森を見ず】
木を見て森を見ずとは、物事の一部分や細部に気を取られて、全体を見失うこと。
You cannot see the wood for the trees


